社長挨拶

社長挨拶

代表取締役 大久保憲作古来より森を守り、木を育て、木の家で木と共に暮らしてきた日本人。
まさに日本の文化は木を大切にする文化だとも言えます。
森の中で突然出会った大木に思わず手を合わせる。
ふるさとの鎮守の杜でほっと心が休まるひと時を持つ。
杉の障子に朝日が差し、部屋の中だけでなく心までもが温かい気持ちになったこと、ありますよね。
ほんとうに、木の力とは自然の力。そして私たちの生活とはその自然の力をいただくことだと思います。

クラモクは明治40年の創業以来、このように私たちの生活とは切っても切れない関係にある「木」を扱ってきました。適切に管理された森林から得られる木材を利用すれば、時間を経て森林は再生し、次の世代も再び森から恵みを利用できるのです。再生可能な資源である木を扱うことを職としていること自体、私たちには大変有難いことであると感じています。

そして2007年、クラモクは創業100周年を迎えました。地域の皆様や多くのお客様・関係者の皆様のお陰でこの節目の時を迎えられたことを、従業員とともに、心から感謝いたします。 クラモクがこれまで一世紀にわたって積み重ねてきた知識と経験を元に、木に関わる様々な事柄を皆様にお伝えし、ご提案することで、それぞれの木が持つ温もりや個性を感じてもらうこと。
そして木の良さを肌で感じて知っていただき、木と共にある心豊かな暮らしを送っていただくこと。
一人でも多くの方に適切に木を利用していただくことで、結果として地球の森を荒廃から守り、地球温暖化防止の役に立つこと。
このような願いをもって、私たちの仕事が持続可能な温かい社会作りの一助となることができるなら―。 それが私たちの何よりの喜びです。

私たちは、これからも木を通じて「心豊かな温かい暮らし」をご提案いたします。


クラモクのCSR

クラモクは100年の歴史の中で、4回にわたり少しずつ業態を変化させてきました。
最初の40年(1907~1947)はひたすら国産材丸太の製材をしていました。次の25年(1947~1972)は戦後の建設ブームに乗り、木に限らず様々な建材の流通販売に力を入れました。次の25年(1972~1997)は、住宅建築も社業の大きな柱としましたが、クラモクはそもそも卸売り業で、お客様は大半が建設業でしたから、お客様でありながら競争相手でもあるという、その軋轢に苦労した時期でした。そして直近の10年(1997~2007)こそが、クラモクとしてCSRの実質的な実行の時期であったと思います。クラモクはそれまで卸売を主としていましたが、戦前の材木屋がそうであったように、エンドユーザーである一般の方々との関係を強化し続けた10年でした。

木という自然素材の特質を通して環境問題の重要性を理解してもらう事が、我が社の材木屋としての社会的使命であり、そのためには、エンドユーザーに私達のメッセージが直接届く仕組みを作らなければならないと思い、一般の方々に気軽に材木屋に来ていただく努力を続けた10年でした。
この10年の間に時代は劇的に変化し、企業はいわゆるステークホルダーから(それはお客様、仕入先、関係会社、株主、従業員、地域社会などですが)本当に様々な角度で厳しく評価される時代になりました。その会社の考え方、理念はどこにあるのか、またそのための企業行動は適切なものなのかどうか。その企業の本来の事業をスムーズに行い、また新しい価値を創造するためにもCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)という観点で企業行動や発言を考えなければならない時代となったのです。だからといって、そうしているから業績が向上するというものではなく、少なくとも多方面からの企業評価を維持し、更に新しい価値を感じてもらうための必要条件にしかなりえないという事もCSRの特質であろうと思います。

クラモクが扱うもの、それは木であり、木に関係するあらゆる商品やサービスです。継続的に資源として利用できる木というエコな素材は、持続可能な社会の発展には欠くべからざる素材です。その価値、温かさや優しさ、ありがたみなどをエンドユーザーに十分理解してもらうことで、そのことが個々人の地球温暖化防止への一つの働きかけになるということをアピールしていかねばなりません。私も従業員もそのような考え方を共有しています。

年に2回開催する県下最大級の木のイベント「暮らしと木のフェア」もその実践の場ですし、毎年夏に家族連れの市民の方々とともに訪問する「高梁川の源流、大佐の森を訪ねる会」も、森や土壌の大切さ、高梁川の水の循環などを学ぶ場になっています。2003年に私が実行委員長となり高梁川流域で環境運動を行っている方々と立ち上げた「GREEN DAY」の運動も今年で5年目を迎え、今や県内ではかなり認知された大きな環境運動となっています。このようにまっとうな企業行動を取り、ステークホルダーに信頼され、より良い評価を受けることが、結果的にクラモクの成長に繋がると確信しています。

それにしても、これらの地域社会に対する運動の発端となったのは、昭和55年(1980年)に当時在籍していた倉敷青年会議所の活動にヒントを得て、クラモクが立地する中島地区の子供達を対象として開催した「中島地区 夏休み親子木工工作展」だったと言えます。最初の頃参加してくれた10歳の子供が成長して結婚し、やがて子供を作り、その親子が再びクラモクの催しに参加してくれています。長い間、クラモクと木を通して関わってきたこの家族が、私達のメッセージに共鳴し、環境負荷の少ない木造住宅を建て、広葉樹の一枚板のテーブルで食卓を囲み、幸せな家庭を築くというドラマがあれば、これこそクラモクがCSRを実践し、その結果得られる実りではないでしょうか。

それを信じてくれる従業員とともに、クラモクもあるのです。


CSRで伸ばす、人と企業の新しい価値

企業における人材教育は、以前はその企業の経済価値を高めるために、いかなる人材であるべきか、その為に何をどのようにスキルアップしていくか、が中心のテーマでした。しかし、はたして今の時代、それだけで十分なのか、企業人はすべからく市民であり、家庭人であることを考えると、立派な企業人である前にまずは良識ある市民であることの方が重要だと言えます。
CSRとは企業の社会貢献活動や、経済価値追及に関わるコンプライアンス(法令順守)を全うするだけではないのです。その企業が周辺の地域社会との関係を考えながら、自分達の職の領域に密接な社会的行動をとり、関連した情報(企業メッセージ)の発信を行うことを通して、会社に関わる全てのステークホルダーを良い意味で啓発していき(学習と言い替えることもできます)、共に成長していくという作業、それがCSRの大きな柱であると考えています。その企業の姿勢はトップが明確に示すべきであるし、ステークホルダーがその姿勢(メッセージ)に共感すれば、従来に無い新たなマーケットを生む可能性が生ずるのです。
地域の中小企業にとって、CSRとは単に表層に現れた行為のみを指すのではなく、トップや従業員の行動や発言によって自然に醸し出される社風、地域における存在感、それ自体もCSRとして捉えられるべきものと考えます。

社長関連記事一覧

・「みらい」 国土交通省中国地方整備局監修 2007年7-8月号

・「オセラ」 株式会社アス発行 2007年盛夏号

・「Krash Japan」 asianbeehive発行 2007年Spring & Summer号

社長執筆原稿一覧

・「地産地消と環境保全の催し GREEN DAY 2003の取り組み」
 地域開発 2004年4月号 財団法人日本地域開発センター発行


・「地域におけるFMとCATVとの連携 -倉敷コミュニティメディア」
 地域開発 2005年10月号 財団法人日本地域開発センター発行


・「災害時はコミュニティメディアの出番 緊急告知FMラジオ“こくっち”(R)の開発と特徴」

・「楽しい歩き感覚で新たな魅力を発見! FMくらしき」 2008年7月 GALAC